全ては私の存在を認めてもらうために

最近、父と上手くいかない。「最近」でもないのかもしれない。もしかしたら、ずっと上手くいっていなかったのかもしれない。それを見ないようにしていただけだったのかもしれない。

父はアスペだか何だか分からないけど、時々人間離れしているように思える。いきなり声をかけてもまず反応してくれない。こっちを向いてくれても、話している間に意識は別の方にいってしまう。父と向き合って、深い話をしたのはいつが最後だろう。そのくせ、勉強も仕事もとても出来る人だった。優秀なんだけど、どこか噛み合わない。そんな人。

ずっと父に認められたかった。それは、存在と価値、両方の面で。父は私のことを悪気はなくとも無視することが多かった。話している途中に父の意識は別の方にいって、何度もあることだからそんなの慣れっこで、だけど私の言葉は宙ぶらりんになってしまった。その時の気持ちは、何度体験しても悲しいな、と思った。年を重ねるうちに、上手くやり過ごせるようになった。私は諦めきれなかった。父に最後まで話を聞いて欲しくて、ずっと父に話しかけ続けていた。

価値について。認められていないわけではなかった。何か達成したときは、にやっと笑って「良かったね」と言ってくれた。だけど私は認められていなかった。大学受験を失敗した頃から何かが変わった。私が行けなかった国立に、同期の娘が現役で受かった話を聞いた時は堪えた。

父に認められたいということ。存在を無視しないで欲しいということ。私の中で、深く根付いていた。父にして欲しかったことを、元彼に求めた。彼は私の存在を回りに隠した。私は認めさせたくて頑張った。だけど不安でそれをぶつけたら彼は離れていった。付き合ってることを誰にも言わなかったのに、別れたあとの悪口は周りに言った。そして、今は本当に好きだった子と付き合ってる。私は男を見る目が無かったと言ってしまえば簡単だけど、私が何に傷ついて何のために彼を求めて、どうしてそんな行動を取ったのか、それを分析するための材料にはなったのではないか。そうしないと、私の費やした時間と彼のために砕いた気持ちが哀れだ。

求めていることは、存在を認めてほしい。価値を認めて欲しい。でもそれを他人に求めても、手に入らない。私は途方も無いものを求めていた。そしてそれを諦めなければならない。

何かに集中してる時の父は、目が澄んでキラキラして、とてもいい表情をしていた。私は父を憎んでいない。ごめん、正直憎たらしい。ただただ悲しい。